リフォーム会社がブログで集客する方法と、書き方の注意点
ブログは集客経路として、非常に優秀です。育てれば育てるほど、自動でたくさんの見込客(リード)を連れてきてくれます。
しかし、公式ブログを始めてみたものの、うまくいかない会社も少なくありません。適切な集客方法を実践して、適切な書き方をしなければ、思うようにアクセスが集まらないのです。
本稿では、これまで多くの建築関連会社さまのブログを育ててきた経験をもとに、ブログの集客術と記事の書き方をご説明します。ブログからの集客をご検討中の方の参考になれば幸いです。
リフォーム会社がホームページで集客する方法
昨今、Webを使った集客が人気です。ホームページやブログもそのひとつですが、じつはWebで集客する方法は他にもあります。
まずは、さまざまなWeb集客の手法を知り、ホームページやブログとどう違うのか理解しましょう。それが分かると、ホームページやブログの活用方法を具体的に理解できます。
アーンドメディアからの集客
まずご紹介するのは「アーンドメディア」と呼ばれるメディアです。評判や口コミ等で獲得した露出が、アーンドメディアに該当します。
例をあげてみましょう。
- SNS(FacebookやTwitterなど)の口コミ
- 個人ブログのレビュー
- 口コミサイトの投稿
アーンドメディアの発信者は、御社と利害関係の薄い第三者です。たとえばブロガーやライター、一消費者などが発信者となり、自発的に口コミやレビューを投稿します。
ですから、アーンドメディアには以下のメリットがあります。
- 客観的で信頼されやすい
- 拡散力が期待できる
一方、アーンドメディアには以下のデメリットがあります。
- コントロールが難しい
- 炎上につながるリスクがある
アーンドメディアを活用すると、社名やブランド名の人の目に触れる機会が一気に増えます。社名やブランド名が認知されると、御社をインターネットで検索する人が多くなり、ホームページのアクセス数も増えるのです。
ペイドメディアからの集客
ペイドメディアとは、料金を払うことで利用できる他者所有のメディアのことです。例をあげてみましょう。
- SNSの広告枠
- ネット広告
- PR記事
ペイドメディアには、以下のメリットがあります。
- 他者のメディアの読者・視聴者の目に触れる
- 読者・視聴者の多いメディアで露出すると、即効性がある
一方、ペイドメディアには、以下のデメリットがあります。
- コストがかかる
- ターゲットの絞り込みが難しい
ペイドメディアで露出するにはコストがかかりますので、簡単に継続できません。ですから、一時的かつ一気に露出を増やしたいとき(新規開業やイベントの告知など)に有効でしょう。
オウンドメディア(ブログ)からの集客
オウンドメディアとは、自社が所有する(コントロールできる)メディアのことです。例をあげてみましょう。
- 自社のホームページ
- 自社のブログ
- 自社のSNSアカウント
- ホワイトペーパー
- メールマガジン
オウンドメディアは、偶然や広告宣伝に頼らなくても、自力で継続的に見込客(リード)を獲得できます。アーンドメディアやペイドメディアから獲得したリードと関係性を育むこともできます。
たとえば、御社のブログを読んで何度も不安や疑問が解消された方は、御社に強い興味を持ちます。ですから、オウンドメディアはリードの購買意欲を高める(リードナーチャリング)場として適しているのです。
オウンドメディアには、以下のメリットがあります。
- 費用対効果が高い
- 管理・運営が自由にできる
一方、オウンドメディアには以下のデメリットがあります。
- アクセスが増えるまで時間がかかる
- ポジショントークと捉えられる可能性がある
御社が発信する情報は、客観性のない宣伝情報と捉えられる可能性があります。ですから、宣伝は最小限にして、徹底的に客観性にこだわった情報を発信することが大切です。
リフォーム会社が集客用ブログを作成するときのポイント
ブログは、見込客の課題や疑問を解決するコンテンツを提供することが重要です。ブログ作成のポイントをご紹介しましょう。
市場・競合他社・自社の強みを明確にする
ブログを作る前に、いわゆる「3C分析」をおこないます。
3C分析は、ビジネス環境を分析するための手法(フレームワーク)のひとつです。以下の3つの「C」について情報を洗い出します。
- 市場(Customer)
- 競合(Competitor)
- 自社(Company)
3Cの情報を洗い出すと、分析を経て自社の強みや弱みを抽出することができます。競合他社と比べた際の優位性(USP)を見つけ出すこともできます。
さらに、御社の強みや優位性を喜んでくれる顧客とはどんな人なのか、明らかにすることができます。顧客像(ペルソナ)が明確になれば、どんな情報を発信すればよいのか分かります。
3C分析については、こちらの記事でもご紹介しています。もっと詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
孫子も「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と言っています。まず、市場やお客さま、競合他社の情報をかき集めましょう。
顧客が抱える課題を明確にする
顧客像(ペルソナ)が明らかになると、顧客が抱える課題が見えてきます。その「課題」こそが、ブログで取り扱うべきテーマです。
ただし、注意していただきたいことがあります。
既に他社と契約が終わっている方は、ペルソナではありません。たとえば、以下のような方をブログで集客しても、御社の顧客にはならない可能性が高いのです。
- 「引き渡しの注意点」について知りたい方
- 「リフォーム後の確定申告」について知りたい方
- 「リフォームローンの借り換え」について知りたい方
一方、以下の方は顧客になる可能性が高いでしょう。
- リフォームを検討中で、リフォーム会社を決める前の方
- 数年以内にリフォームを検討する可能性が高い方
このような方々の課題を抽出して、それを解消して差し上げられるブログを作りましょう。
動線を作り込む
ペルソナやペルソナの課題が明確になったら、記事を書き始められます。しかし、その前にブログのゴール(成果)も決めておきましょう。たとえば、こんなことがゴールになりますよね。
- カタログ・資料請求
- 見学会参加申し込み
- リフォームのお問い合わせ
ゴール(複数でも可)が決まったら、顧客が抱える課題を解決する記事(コンテンツ)を作ります。記事テーマの例をあげてみましょう。
- リフォームの見積書に書かれている「諸費用」って、なに?
- リフォームとリノベーション、どう違う?
記事ではこのテーマの答えやプロならではの意見を伝え、読者の満足と御社への信頼を醸成します。しかし、その記事から直接成果に結びつけることはできないでしょう。
読者の入口となる記事から強引な方法で成果に結びつけようとすると、ブログから離脱されてしまいます。「なんだ、宣伝か」と思われ、興ざめされてしまうのです。
ですから、ブログ記事と成果の架け橋になるコンテンツが必要になります。そのようなクッションページを介して成果に結びつける動線が、ブログには必要です。例をあげてみましょう。
- ブログ記事 ⇒ 施工事例 ⇒ 見学会参加
- ブログ記事 ⇒ メルマガ登録 ⇒ 資料請求
- ブログ記事 ⇒ LINE友だち登録 ⇒ お問い合わせ
動線作りは、リフォーム会社さまにとって馴染みがある作業ですよね。間取りだけでなく、ブログにも顧客目線の動線を設けてください。
デザインに気を配る
ームページは、インターネット上の「玄関」のようなものです。デザインがイマイチだと、御社自体にネガティブな印象を持たれてしまいます。
たとえば、いけてないデザインのブログを見た読者は「工事を任せて大丈夫かな?オシャレに仕上がるのかな?」と不安になります。ですから、ブログもデザインにこだわりましょう。
とは言え、ゴテゴテに凝る必要はありません。スッキリと見やすく、センスを感じるデザインであればOKです。文字(フォント)も、以下にこだわり読みやすくデザインしましょう。
- 大きさ
- 太さ
- 色
- フォントの種類
- 行の間隔
- 段落の間隔
大事なところを太字にしたり箇条書きしたりして理解しやすくするのも、大切なデザイン要素のひとつです。自己満足ではなく、読者の立場に立って「どうしたらもっと読みやすくなる?」と自問するとよいでしょう。
リフォーム集客につながる「会社公式ブログ」の書き方と注意点
つづいて、ブログの書き方と注意点をご紹介します。
キーワード(テーマ)とタイトル、見出しを決める
まずは、記事のキーワード (テーマ)・タイトル・見出しを決めます。
ただし、思い込みで決め手はいけません。しっかりテーマの需要を確認して、あなたが伝えたいことではなく、読者が知りたいことをタイトルや見出しにしなくてはなりません。
キーワード(テーマ)の選び方
では、需要があるテーマとは、どんなテーマなのでしょうか。―― 基本的に検索数が多いキーワードを選び、執筆テーマとしてください。
- 検索数が多いキーワード = たくさんの人が知りたがっている
- 検索数が少ないキーワード = 需要がないキーワード
検索数が少ないキーワードは、読者や検索エンジンにとって「重要度が低い」と言えます。できるだけ、重要なキーワードを選び、テーマとしてください。
検索数は、具体的な使い方は割愛しますが、以下の無料ツールを使うと調べられます。リフォーム関連でしたら、少なくとも月間100回以上、できれば1000回以上検索されているキーワードを選んでください。
検索した方の意図(課題)が明確なキーワードを選ぶことも、大切です。
たとえば「リフォーム」は、検索した人が何を知りたいのか、何を解決したいのかよく分かりません。いくら検索数が多くても、ブログ初心者はテーマに選ばないほうがいいキーワードです。
一方「リフォーム 安い時期」は検索した人が何を知りたいのか明確です。どんなテーマで書けばいいのか想像しやすいですので、最初はこのようなキーワードを選んでいただくことをおすすめします。
タイトルや見出しの作り方
キーワード(テーマ)が決まったら、タイトルや見出しを作成します。
まず、選んだキーワードで実際に検索してみましょう。検索エンジンの上位に表示されている記事を観察して、以下がどうなっているか把握してください。
- どんなタイトルを付けているか
- どんな見出しを付けているか(とくに大見出し)
検索結果の上位に表示されている記事は、検索エンジンが高評価している記事です。読者の課題に対し的確に答え、その結果よく読まれている記事、と言えるでしょう。
ですから、ライバルのタイトルを観察すると、記事のテーマが見えてきます。大見出しを確認すると、必要なトピックが分かってきます。それを参考にしましょう。
ただし、他の記事のタイトルや見出し、本文を「パクり」や「コピペ」するのはダメです。著作権の侵害になるうえ、フェアではありませんので絶対にやめましょう。
導入文・本文・CTAを考える
タイトルや見出しが決まったら、導入文・本文・CTAを考えます。CTAとは「コール・トゥ・アクション」の略で「次の行動を促す」といった意味を持つ言葉です。
ブログでは、主に文末にテキストリンクやボタンを設置して、CTAとします。たとえば、こんな感じですね。
- タイトル
- 導入文(リード文)
- 大見出し1
- 大見出し2
- 大見出し3
- 本稿のまとめ
- CTAで「施工事例ページ」へリンク
ブログに載せる情報量も、検索上位のサイトを参考にします。以下のツールで上位サイトの平均文字数が分かりますので、目安にしてください。
簡潔な文章を心がけ、写真や図解を活用する
文章を書く際の注意点(コツ)をご紹介します。ブログの文章で注意していただきたいのは、以下のとおりです。
- 文章は簡潔に書く
- 各章は結論から書く
- 読者の課題に共感するように書く
- 写真や図解を活用する
写真や図解は、視線を集める「フォーカルポイント」になります。目を留めてもらいやすく、かつ知りたい情報が書かれていると分かると、そのあとも読んでもらえる可能性が高まります。
タイトルの前かあとに、記事のテーマが分かる写真を。大見出しのあとに、その章に書かれていることが伝わる写真を貼るとよいでしょう。写真にキャッチコピー(章の内容の要約)を入れると、より伝わりやすくなります。
書き手としては、原則的に「読者は読んでくれない」と考えるべきです。長い文や読みにくい文は、読み飛ばされるとお考えください。ですから、文章だけでは伝わりにくいところは、図解で説明するとよいでしょう。
公開後も必要に応じて書き直す(リライト)
ブログは、書きっぱなしにしてはいけません。訪問者数や滞在時間、検索順位等をチェックしながら、必要に応じて書き直します。以下のツールを利用すると、読者の傾向を分析しやすくなります。
- Googleアナリティクス:どのようなアクセスがあったか分かる
- Googleサーチコンソール:書き換えるときの方向性の参考になる
古い情報も、放置してはいけません。最新の情報に書き換えましょう。
たとえば、耐震基準や省エネ基準など、法令に関するものは改正に合わせて書き換えましょう。ウッドショックや3Dプリンターなど、ニュース性が高いものは主要な続報に合わせて書き換えるとよいです。
集客用のブログがマーケティングに欠かせない理由
リフォーム業者を探す際、インターネットを活用する人が増えています。もはや、集客チャネルとしてオウンドメディアは欠かせないものになっています。
たとえば、住宅市場動向調査の令和3年度の報告書(p245)によると「施工者に関する情報収集方法」は以下の順になっています。
- 以前からつきあいのあった業者:1%
- 知人からの紹介:0%
- インターネット:5%
- 折り込み広告:8%
- 業者の直接セールス:4%
今後世間づきあいが希薄になっていくと、とくに若い方ほど「インターネット」の割合が大きくなると推測できます。若い方がターゲットの会社は、インターネットからの集客がメインになっていくでしょう。
【まとめ】リフォーム会社がブログで集客する方法
ブログ等のオウンドメディアは、新規の見込客を獲得するのに役立ちます。SNSの口コミやネット広告から流入した見込客と、関係性を育むこともできます。うまく活用すれば、頼りになる集客経路になってくれるでしょう。
また、結果の数字が蓄積され分析しやすい点も、ブログの魅力のひとつです。次の打ち手を考えるときに、蓄積されたデータが大いに参考になるでしょう。しっかり育て、主力の集客経路にしてみてはいかがでしょうか。
「ブログから集客したいけど、なかなか時間が取れない」「何から手を付けたらいいのか、分からない」とお困りの方は、以下の記事も合わせてご覧ください。弊社の集客代行サービス 「NETZERO (ネットゼロ)」の概要についてご説明しています。
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